児童・生徒に配布されるクマ鈴=東京都青梅市教委提供

 人がクマに襲われる被害が国内で多発しているのを受け、東京都青梅市教育委員会は、市立小・中学校の児童・生徒全員にクマ鈴を配布することを決めた。クマが出没する危険性の高い地域の小学校から配布を開始する。

 同市の市立小・中学校は計28校あり、児童・生徒は計7740人。市教委は、すべての児童・生徒に配布するものと、各学校に備え付けておくものを合わせて計8000個のクマ鈴を確保する。購入費は約300万円を見込んでいる。

 市域のうち山間部に近いエリアはクマの出没が特に懸念されるため、この地域の小学生には先行して年内に配布する方針。その他の地域の小学生と、中学生には来年3月までに配る。

 青梅市は総面積の6割以上を森林が占める。今年に入ってクマとみられる動物が目撃されたり、痕跡が見つかったりしたケースは43件に上り、住宅地や通学路に近い場所でも目撃されている。市教委の担当者は「登下校や校外学習での安全を図ることが第一と考えた」と話している。【鮎川耕史】

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