奈良県明日香村の高松塚古墳(特別史跡、7世紀末~8世紀初め)に描かれた極彩色壁画(国宝)の一般公開が17日、村内の仮設修理施設で始まった。「飛鳥美人」で知られる西壁女子群像や中国の代表的な星座が描かれた星宿図(せいしゅくず)などをガラス越しに見ることができる。23日まで。
高松塚古墳の星宿図は、石室天井を構成する4枚の切り石のうち、中央の2枚に描かれた。100個以上の星が金箔(きんぱく)で表現された。見やすいようにライトに照らされ、肉眼でも金色の星々を確認することができる。
この日、村内の「キトラ古墳壁画体験館 四神(しじん)の館」でも、キトラ古墳の白虎(びゃっこ)と青竜(せいりゅう)の公開が始まった。いずれも古代中国思想の方角や季節のシンボル「四神(しじん)」の神獣とされ、セットで描かれたとみられる。キトラ壁画の公開は2月15日まで(1月28日と2月9日は閉室)。
高松塚古墳壁画をめぐっては、カビなどで劣化した壁画の修理は終えたが、古墳内には戻さず、当分の間は新たに整備される施設で保存・公開する方針だ。
新施設は、現在の修理施設に近接する国営飛鳥歴史公園館と一体的に整備することが決まっており、29年度までの開館を目指している。一連の整備工事が今春にも始まる見通しで、修理施設での定期的な公開は今回が最後となる可能性もある。
いずれも無料。事前申し込みが必要だが、空きがあれば現地でも受け付ける。問い合わせはキトラ壁画事務局(070・1301・6315)、高松塚壁画事務局(070・1301・6280)へ。
連載「飛鳥雑記帳」初回はこちら
2026年夏の世界遺産登録を目指す「飛鳥・藤原の宮都」。遺跡の発掘と保存に携わってきた地元住民や研究者らを訪ね歩き、古い資料を掘り起こし、知られざる歴史をつづる連載を配信中です。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。