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<鉄のガードルを手に入れる「レッグレイズ」の衝撃について>
日本でも定着した「自重トレーニング」。その伝道者で元囚人、キャリステニクス研究の第一人者ポール・ウェイドによる『プリズナートレーニング 超絶!! グリップ&関節編 永遠の強さを手に入れる最凶の自重筋トレ』(CEメディアハウス)の「7章 ラテラルチェーン・トレーニング」より一部編集・抜粋。
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質問がひとつある。あなたに腹斜筋を鍛える必要があるかどうかだ。筋肉雑誌の愛読者なら、答えはイエスに決まっている。
■【図解】腹斜筋とは?
しかし、ちょっと待て。手綱を握り直し、ミッドセクションのすべての筋肉が一緒に動作すること、そこにある一連の筋肉が大きなガードルのようなものであることを思い出してほしい。
アイソメトリックス(長さを変えないまま筋肉を収縮させるトレーニング法)であっても、ガードル内にある筋肉ひとつが激しく発火すると、すべての筋肉が発火する。
この解剖学的事実は、ミッドセクションの一部である腹斜筋にも当てはまる。ブリッジをかける時にもスクワットする時にも腹斜筋は発火する。
ブリッジやスクワットをハードにやるほど、そのハードな動作についていこうと腹斜筋も激しく発火し、ハードに動作することになる。
その発火は、腹部をターゲットにしたワーク、特にレッグレイズをやれば、爆発的なものになる。
タイトでパワフルなミッドセクションが欲しいなら、ハンギング・レッグレイズをやっていればいい。股関節を所定の位置に保つことが、腹斜筋を鍛えるすばらしいエクササイズになるからだ。
レッグレイズの腹斜筋への影響を増幅させたいアスリートのために、前作『プリズナートレーニング 圧倒的な強さを手に入れる究極の自重筋トレ』ではツイスティング・レッグレイズを補足バージョンとして紹介している。
実際、レッグレイズを含めたビッグ6[プッシュアップ/スクワット/プルアップ/レッグレイズ/ブリッジ/ハンドスタンド・プッシュアップ]をトレーニングしていれば、ほどなくして腹斜筋が際立ってくる。
そのため、それ以上の動作を加える必要を感じなくなる。確かに、すでに十分なことをやっている。
だがスポーツによっては、さらに強力な腹斜筋が必要になる。たとえばキックしたり、側面に脚を持ち上げたりするスポーツだ。空手家やキックボクサー、スケーター、ダンサーが、通常以上の腹斜筋の強さが要求されるスポーツの例だ。
腹斜筋を含む体の側面にある筋肉が、胸郭の側面と股関節を近づける役割を担うためだ。そういったアスリート以外にも、レッグレイズだけではもの足りない剛の者もいるだろう。
わたしがこれから伝える動作は、氷のようにクールだ。自尊心を満たすだけでなく、いまいましいほどの離れ業になる。
自重力アスリートであれば、一目見ただけでマスターしたいと願うはず。実際、著名な自重力アスリートのほとんどがこれをやる。
覚悟はいいかな?
ポール・ウェイド(PAUL"COACH" WADE)
元囚人にして、すべての自重筋トレの源流にあるキャリステニクス研究の第一人者。1979年にサン・クエンティン州立刑務所に収監され、その後の23年間のうちの19年間を、アンゴラ(別名ザ・ファーム)やマリオン(ザ・ヘルホール)など、アメリカでもっともタフな監獄の中で暮らす。監獄でサバイブするため、肉体を極限まで強靭にするキャリステニクスを研究・実践、〝コンビクト・コンディショニング・システム〟として体系化。監獄内でエントレナドール(スペイン語で〝コーチ〟を意味する)と呼ばれるまでになる。自重筋トレの世界でバイブルとなった本書はアメリカでベストセラーになっているが、彼の素顔は謎に包まれている。
『プリズナートレーニング 超絶!! グリップ&関節編 永遠の強さを手に入れる最凶の自重筋トレ』
ポール・ウエイド [著]/山田雅久 [訳]
CEメディアハウス[刊]
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腹斜筋とは?
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